2025/07/07 13:40

2週間ほど前にGSIのフェアシェアマグとハルライト・ミニマリストのご紹介をさせていただきましたが、その際に組み合わせたストーブがSOTOの「マイクロレギュレーターストーブ」でした。

このストーブをピックアップしたのは文字通り「マイクロレギュレーター」を搭載しているからです。

基本的にTransitでご提案しているガスストーブは「低温に強いこと」を条件にしています。夏でも寒さに震えることがある大雪エリアでは、シーズンを通して気温10℃以下での煮炊きを想定していたほうが良いと感じているからです。(店頭にはJetBoil ZIPもあります。JetBoil ZIPは決して低温に強くはありませんが、その他のたくさんのメリットを評価してのラインナップです)

ガスを燃料にするストーブは、低温での火力低下を避けることができません。火力はカートリッジ内の圧力に左右されます。温度がじゅうぶんに高ければ内部の液化ガスもしっかり気化してくれて火力は申し分ありません。が、温度が低くなると気化が鈍って圧力が下がって噴出するガスの量が減ってしまいます。これが火力低下の原因です。経験的には気温が10℃を切ってくると心もとなくなり、5℃を下回るとバルブを全開にしていてもとろ火にしかならず、お湯がグラグラ湧くまでには相当な時間がかかる、あるいは沸騰は難しい、といった印象です。

一般的なガスストーブは気温20℃あたりのよく使う温度帯を基準にして作られています。ものすごく大雑把に言うなら、この温度でのカートリッジ内圧力に合わせて、燃料噴き出し口のサイズを決めています。ですから気温が下がってガスカートリッジ内の圧力が下がると、吹き出すガスの量が追いつかなくなって火力が低下する、というわけです。

低温に対応しているストーブは、もっと低い気温を基準にしています。低温下でガス圧が下がっても十分な燃料が供給されるよう、この吹出口を大きくしているというイメージです。だから寒くなっても大丈夫。なんですが、そのままだと常用する気温20℃あたりでガスの吹き出し量が多すぎる、ということになってしまいます。

これを解決するのが減圧器です。ストーブ本体は低温に合わせてチューニングしておき、一番良く使う気温20℃あたりの温度帯では減圧器をつかってガスの噴出量を抑える。こうすることで、広い温度域に対応させているわけです。

ちなみにこの減圧器をJetBoilでは「サーモレギュレーター」、SOTOでは「マイクロレギュレーター」と呼んでいます。こうした減圧器を使ったものであれば、夏はもちろん、冬場のアクティビティでも安心して使うことができます。

現在、Transitでラインナップしている減圧器搭載のストーブは3種類。SOTOの「マイクロレギュレーターストーブ」と「ウィンドマスター」、それにJetBoilの「マイティーモ」です。

このうち、GSIのハルライト・ミニマリストに収納できるのは「マイクロレギュレーターストーブ」と「マイティーモ」の2種類。両者はそれぞれに特徴がありますが、今回はゴトクの形状からミニマリストを乗せても安定が良い「マイクロレギュレーター」を選んだ、というわけです。

減圧器を搭載して低温に強くなっているとは言え、ガスストーブの使用温度は−5度あたりまで。バックアップとしては十分ですが、大雪エリアでの冬場のテント泊を考えると役不足です。そういう時には液体燃料を使ったストーブの出動となりますが、液体燃料は使う状況によって選ぶべきポイントが多岐にわたります。そのあたりを書き始めるとものすごく長くなってしまいますので、興味のある方は是非ともTransitに遊びにいらしてくださいね。