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2025/05/26 14:55

LODGEの「コンボクッカー」は深さ8cmのディープスキレットと深さ4cmのスキレットを組み合わせたものです。

ディープスキレットで料理をするなら、重厚なフタは必需品。重い鋳鉄製のフタならしっかりと圧力をかけることができます。しかも水分がスキレットとのスキマに入り込んで密閉度をアップ。圧力鍋のように作用することで、とろけるような仕上がりの煮込み料理ができあがる、というわけです。

もちろん一般的な浅いスキレットにもフタは必須です。熱気を逃さないのでハンバーグなどを芯までふっくらと焼き上げることができる他、ステーキや野菜のローストなどでは美味しさにつながる脂分やみずみずしさなどを効果的に閉じ込めておくことができます。

けれど、そのフタをスキレットごとに揃えるのは大変。それなら2つのスキレットをコンビネーションすることでお互いをフタとしても使ってしまおう、というのがコンボクッカーの発想です。おかげで「フタ」単体が不要となり、予算の面はもちろん、台所でもキャンプでも片付けがぐっと楽になりました。

以前にもお話しましたが、LODGEはアメリカで120年以上に渡って鉄製の鍋やスキレットを作り続けています。その製造方法は、砂型鋳造という昔ながらのもの。効率の良い製造方法ではありませんが、LODGEはこれを変えるつもりはありません。というのも、この作り方なら溶けた鉄の中に微小な空気の泡が混じり、それがスキレットの熱の伝わり方をいっそう穏やかにしてくれるからです。鋳鉄製の調理器具は「温度変化が穏やか」「加熱ムラがおきにくい」「周囲からしっかりと均一に加熱できる」という特性を持っていますが、LODGE製品はこれらを更に際立たせているというわけです。

ゆえに、ぶ厚いステーキ肉を入れてもスキレットの温度が下がりにくく、煮込みの際には温度のムラが小さく、餃子を焼くときは高温を保ったまま一気に焼き上げ、とろ火にかけたときもスキレット全体から柔らかく熱を伝えてくれます。

焼くときも煮るときも炒めるときも、理想的な加熱具合で素材の旨味をしっかりと引き出すことができる。
「人が料理を美味しくするのではない、鉄が美味しくしてくれるのだ」
と言われる由縁はこのあたりにあります。

鉄の厚みは5mmもあって、スキレット自体の重さはかなりのもの。そこで両手でも持てるように、サブハンドルをつけました。また、鍋底が平らなのでIHコンロでも使いやすくなっています。

もちろん、LODGEの他の製品同様にシーズニング済み。購入後は温水とたわしでサッと洗うだけで使用可能。買ったその日から、シチューもポトフもおでんも、お米を炊くのも、きっと今までの何倍も美味しくなるに違いありません。

あとひと月もすれば、秋も気配も色濃くなってきます。ストーブの上でディープスキレットが湯気を上げる。そんなライフスタイルの第一歩にオススメできる、入門用にして一生使える秀逸の鋳鉄鍋です。


■LODGE コンボクッカー/全長: 約42cm 内径:25.7cm 深さ: 鍋 8cm, 蓋4cm 素材:鉄 重量:約5.6kg